第7話― 余計な一言が、品を落とす ― cover art

第7話― 余計な一言が、品を落とす ―

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第7話― 余計な一言が、品を落とす ― おお、おまえさん。 親切のつもりで言った一言が、 あとから胸に残る。 そんなこと、ございませんか。 言わなくてもよかった。 ここまで言う必要はなかった。 そう思っても、 言葉は戻ってきません。 江戸の世では、 それを「余計」と呼びました。 ―ところで。 江戸に、こんな小噺がございまして。 町内でも評判の姉さんが、 縁側で、旦那にぽつりと漏らした。 姉さん 「旦那、 最後の一言、 言わなきゃよかったってこと、ありますよね」 旦那は、少し間を置いてから答える。 旦那 「あるとも。 江戸じゃな、 それを蛇足って言った」 腕のいい職人ほど、 仕上げで手を止める。 彫りすぎない。 塗りすぎない。 姉さん 「でも、 相手のためを思って言うことも…」 旦那 「親切と、 自己満足は紙一重だ」 江戸の粋な人間は、 話を途中で切り上げた。 なぜか。 旦那 「相手の想像を、 奪わねぇためだ」 余計な一言は、 安心より先に、 品を落とす。 説明しすぎると、 相手の居場所がなくなる。 姉さん 「言わずに終えるのも、 勇気ですね」 旦那 「そうだ。 言わないのも、 立派な選択だ」 今の世の中は、 言葉が多すぎる。 だからこそ、 一言減らすだけで、 人はぐっと上品になる。 余白を残す。 そこで止める。 それが、 大人の会話。 次回は、 「怒らない人ほど、怒っている」 そんな小噺を一席。 では、 おあとがよろしいようで。 #AI#小噺#心理学
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